エンコーダディスクの偏心5 μmで角度誤差はどれくらい?偏心の原因・測定・管理
単一読取りヘッドのエンコーダでは、ディスクの偏心 e により1回転に1周期の正弦波状の角度誤差が生じ、その振幅は e を読取り半径 r で割った値にほぼ等しくなります。本記事では計算例を示し、偏心の原因、測定方法、製造・組立における管理方法を説明します。
2026-10-02 · 廊坊晶正光電技術有限公司
単一読取りヘッドのエンコーダでは、ディスクの偏心 e により1回転に1周期の正弦波状の角度誤差が生じ、その振幅は e を読取り半径 r で割った値(単位:ラジアン)にほぼ等しくなります:
Δθ ≈ e ÷ r(rad)、1 rad ≈ 206265″
読取り半径 20 mm の場合:
| 偏心 e | 角度誤差の振幅 |
|---|---|
| 1 μm | 約10″ |
| 3 μm | 約31″ |
| 5 μm | 約52″ |
| 10 μm | 約103″ |
比較すると、17ビットエンコーダの1カウントは 360° ÷ 2¹⁷ ≈ 9.9″ です。半径20 mmのディスクで偏心が1 μmあるだけで、誤差はすでに1カウント分になります。2つの読取りヘッドを対称に配置して平均を取れば、この1次高調波誤差を打ち消せますが、コストと体積が増加します。
偏心の原因
- ディスク自体:目盛パターンの中心と内径穴の中心が一致していない
- 組立:ディスクをハブに接着または圧入する際に芯が合っていない
- 軸系:軸の径方向の振れ
測定方法
- ディスク出荷時:画像測定機で1周上の複数点を測定し、目盛円と内径円をそれぞれフィッティングします。2つの円の中心間距離が、内径に対するパターンの偏心です
- 組立後:ディスク上に芯出し用の基準リングを設け、1回転させたときの基準リングの径方向の振れを顕微鏡で観察します。振れ量の半分が偏心量です
- 完成品:より高精度な角度基準と比較し、誤差曲線に含まれる1回転1周期の正弦波成分を確認します
管理方法
- 内径穴は、先に穴を開けてからフォトリソグラフィを行うのではなく、目盛パターンを基準に加工します。レーザー内径加工では、まずビジョンでパターン中心に位置合わせしてから穴を切断します
- 組立時の芯出し用に、ディスク上に基準リングを残します
- 組立には専用治具を使用し、接着前に顕微鏡下で芯出しを行い、硬化後に再測定します
- 見積依頼時には、内径に対するパターンの同心度要件と、基準リングの要否を明記します
本記事は廊坊晶正光電技術有限公司 技術部がまとめたものです。晶正光電はガラスエンコーダディスク、反射型金属エンコーダディスク、PCエンコーダディスク、カスタムエンコーダディスクを製造しています。公式サイト www.encoderdisk.cn、電話 0316-8933331。
